KobeBiennale2007

   言葉というものは、具体から抽象へと発達するものだと僕はかつて言ったが、それはそのまま思考の成長の過程でもある気がする。ただ、まったく同じ過程であれば、逆に抽象から具体へと進化していくと、それは芸術となり、言葉の乳離れと言ってもいい。

 どのような形にあっても、芸術はこのような形で育ち、言葉ではなく、思考そのものはそれとともに発展していく。ドイツ語が堪能な妻によれば、つかむという動作はドイツ語でgreifen という。無論、何か物をつかむというきわめて具体的な動きから、やがてBegriff という抽象名詞が生まれた。つまり、その意味は「概念」にあたる。手で物をつかむように、言葉ではなく頭で物事をつかむ、それこそが「概念」なのである。

 今日も2007年神戸ビエンナーレのために芸術家達と議論を重ねてきた。とにかく、何かをつかみたいという気持ちでいっぱいである。

    神戸ビエンナーレ実行委員会


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by amaodq78 | 2006-11-12 17:33 | 文事清流
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